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06月28日 日  暴発 爆発

 ほーら、阿倍さんち、あんまし子供を甘やかすから、暴発事故で大変だ。
 戦場でも、敵に撃ち殺されるより、味方の鉄砲玉で命を落とす確率が高いという。
 まして幼児(精神的幼児を含む)に、鉄砲を持たせてはいけない。

          ◇          ◇

 ……台湾の遊園地で粉塵爆発?
 し、信じられん……。

          ◇          ◇

 なんにせよ、信じすぎることによるテロが罪であるように、知らなすぎることもまた罪深いテロであるなあ、と、つくづく思う。


06月27日 土  ぽこぽこぽこぽこ

 更新できた、などと記しておいて、その後、1日に2回は更新、じゃねーや、修正を施している。そーゆーことは自分のパソでやってから公の板にコピペしろよ、などという正論は、もはや老狸の脳味噌には届かないのである。なんとなれば、自分で打ったはずの内容を自分のエディタ画面では客観的に捉えられないほど、すでにアルツが入っているのである。あの板の画面で、他人様のお作と同条件で読むことによって、初めて客観的に細部まで突っつけるようになるのである。
 で、ようやく自分では「……まあ、ここまでは、こんなもんかな」となった訳だが、前回までのように、ご感想しだいで「うわ、こんなもんかじゃねーよ俺の馬鹿馬鹿」と、あわててまた修正することになるのは必定と思われる。しかしそれは正規の利用法だから、なんの問題もない。

 本日は、また自主アブレ日。昨夜も結局徹夜して、現在午後4時。今から寝たら起きるのは真夜中か。
 近頃なんだか、徹夜で打鍵してるんだか徹昼で働いてるんだか、自分でもわからなくなってきた。たまに夜勤などもあるため、なおのこと、わけがわからない。
 まあいいや。1日24時間なんてのは、あくまでお天道様やお月様のつごうであって、狸の1日は48時間とか72時間、そう割り切ってしまえばいいのである。96時間だっていい。

 などといいつつ――生きるって眠い。


06月24日 水  ぽこぽこぽこ

 自主アブレ日。どでもあづがっだ。それでも30度には届いていないのだそうだ。
 嘘だ。正直に言え。白状してしまえ。
 ……誰を問い詰めているのか、どなたか教えてください。

          ◇          ◇

 日中、窓とドアを開け放っていると、ミケ女王様が2時間おきに訪れて、おやつをご所望なさる。そのつど狸が献上していたのでは、それが習慣になってしまい、実際の飼い主である管理人さんに迷惑をかけかねないので、すみませんすみませんと心で詫びながら、ほとんど無視せざるをえない。すると女王様は隙を見て、狸のふくらはぎに噛みつこうとする。愛咬にしてはスルドく牙が引っかかるので、とても痛い。
 女王様は、ほんとうに猫なのだろうか。そういえば、こないだ管理人さんと立ち話したときも、「実は犬なのではないか」などという冗談が、あちらから出た。狸以外にも、牙をむいているのかもしれない。アブラゲもお好みのようだから、心が狐である可能性は高い。狐も一般に、けっこう噛みつく。実はバニラダヌキ以外の狸も、ウスラボケっとした顔のわりにはけっこう人に噛みつくのだが、さすがにミケ女王様は、狸の仲間に見えない。

 ブチ下僕が、なんだか近頃めっきり老けてきた。管理人さんによれば、ミケ女王様よりも、かなり高齢なのだそうだ。高齢者の夏は辛い。無事に夏を越してほしいものである。

          ◇          ◇

 ようやく例の木馬物件を更新できた。しかし先は長そうである。今年の夏が、老猫も老狸も衰弱死しない程度の夏であることを祈る。


06月21日 日  ぽこぽこ

 さて、推定継続読者を全人類の内2名様まで厳選してしまったらしい打鍵中の木馬物件、このところ更新できなくて苦戦中、と思いや、そろそろ仕上がりそうな次回更新ぶんが、いつもの五割増しくらいのテキスト量になっているのであった。前回、クリフハンガー式に話のクライマックスで『続く』に持ち込んだのち、ああ、やっぱりここまで読者数が絞られたからには、まだ先も長いことだし、あざとい結起承転のクリフハンガー形式はやめて、やっぱりいちおう起承転結がまとまった形で更新して行こうと、心得を変えたのである。当然、ここまでの章の構成も変わる。結果的に前章が何十枚か膨らみ、さらに今回はふつうに一回分、みたいな。そのほうが、作中のキャラたちも、動き甲斐がありそうだ。
 まあ、過去作投稿時の感想など鑑みれば、そのつど足跡を残してくれない読者もけっこういるのだろうが、もはや自分や読者様はとりあえずこっちに置いといて(いや置いといちゃまずいのだが)とにかく優太君や美紀ちゃんのために、日々労働プラスぽこぽこ打鍵で、この世に棲息し続ける狸なのであった、まる、と。


06月18日 木  ヨウギシャ

【朝日新聞デジタル 6月18日(木)18時16分配信】トヨタの米国人女性役員、麻薬輸入容疑で逮捕 容疑否認
麻薬を米国から違法に輸入したとして、警視庁は18日、トヨタ自動車常務役員のジュリー・ハンプ容疑者(55)を麻薬取締法違反(輸入)の疑いで逮捕した。警視庁への取材でわかった。「麻薬を輸入したとは思っていません」と容疑を否認しているという。
ハンプ容疑者は米国出身で、今年4月に女性としてはトヨタ自動車で初の常務役員に就任。広報部門を担当している。
組織犯罪対策5課によると、ハンプ容疑者は今月11日、米国から日本に麻薬成分を含む錠剤57錠を輸入した疑いがある。空輸された宅配便を東京税関が調べたところ、麻薬を見つけたという。警視庁は、ハンプ容疑者が麻薬を個人的に利用するために輸入した可能性があるとみて、経緯を調べている。
ハンプ容疑者は米国自動車最大手のゼネラル・モーターズ社(GM)を経て、2012年には北米トヨタ副社長に就任した。


 ……麻薬? どんな麻薬? これまったく報道になってねーぞ。頭大丈夫か朝日(の誰か)。

【6月18日 19時19分 NHK】トヨタの米人女性役員 麻薬密輸容疑で逮捕 
トヨタ自動車で女性として初めて役員に就任したアメリカ人の常務役員が国際郵便で麻薬を密輸したとして18日、麻薬取締法違反の疑いで警視庁に逮捕されました。調べに対し、「麻薬を輸入したとは思っていません」と容疑を否認しているということです。
逮捕されたのは、トヨタ自動車の常務役員で、アメリカ人のジュリー・アン・ハンプ容疑者(55)です。警視庁の調べによりますと、ハンプ常務役員は、今月11日、国際郵便で麻薬の成分を含む錠剤57錠を密輸したとして麻薬取締法違反の疑いが持たれています。
警視庁は税関から連絡を受けて捜査を進め、18日午前、滞在している都内のホテルで常務役員を逮捕したということです。調べに対し、ハンプ常務役員は「麻薬を輸入したとは思っていません」と容疑を否認しているということです。
警視庁によりますと、密輸されたとみられるのは、「オキシコドン」と呼ばれるもので、日本では麻薬に指定されていますが、医師の処方箋があれば鎮痛剤として使われることもあるということです。警視庁は輸入したくわしいいきさつにについて調べています。
これについて、トヨタ自動車は「事実関係について現在確認中だ」とコメントしています。


 うん、ちょっとすっきりした。
 オキシコドンごときで逮捕か。かわいそうになあ、ジュリーさん。いきなり容疑者扱いだもんなあ。向精神薬の個人輸入問題がらみで、スケープ・ゴート扱いされてしまったのか。たとえば狸が毎月気軽に処方してもらっているゾルピデムだって、個人輸入すれば逮捕される。
 あくまで法律は法律、非合法は非合法。
 でもまあ、法そのものを変えちまえば、オキシコドンくらいへっちゃらですよね、阿倍さんや橋下さん。ちょっと解釈を変えるだけでもOK。その愛国精神で、できれば美しくてクール・ジャパンな昭和の写真集『十二歳の神話』とか、児ポ法から除外してくださいな。あと清岡本とかも。


06月16日 火  困ったもんだ

 ……そうか。酒鬼薔薇聖斗は、後悔だけはしているが社会的反省はなしか。困ったもんだなあ。でも、一度できあがってしまった性格は、洗脳でもしないかぎり変えられないからなあ。
 まあ後悔してるだけでも、それが本音なら、再犯には至らないだろう。更正と言えるかどうかは微妙だが。

          ◇          ◇

 降圧剤をもらいに通っている病院で、二年半ぶりに血液検査やったら、血糖値が、どーんと上がっていた。
 血圧はむしろ下がっているし、肝機能もコレステロールも大丈夫。ただ血糖値だけが、どどどどどーんと上がっていた。そろそろ糖尿病レベルの数字だそうだ。
 自覚症状は皆無である。喉の渇きはふつうだし、頻尿でもないし、オシッコ匂わないし、指先の痺れもない。
 唯一、心当たりがあるとすれば――米とか麺類、かっ喰らい過ぎ? 処分特価のアゲモノ食い過ぎ? マジ貧乏糖尿?
 あくまで簡易検査だし、体調に変化もないようだから、塩分だけでなく糖質(炭水化物含む)やアブラ系にも注意して、また三ヶ月後くらいに採血検査しましょうか――今回はそんな話で済んだ。
 ぶっちゃけ、痩せろと言うのである。デカ腹いっぱいの飯を食うなというのである。炭水化物や果物の代わりに、赤身の肉とか青魚とか野菜を食えと言うのである。それも、あくまで薄味で。
 ――うむ。
 やはり貧乏人は貧乏人らしく、飢餓と親しみながら痩せ細って死んでいくのが、正しい人間社会なのだな。


06月13日 土  続・文系雑想

【TBS系(JNN) 6月9日(火)8時8分配信】 生活苦で母親が娘殺害、弁護側は情状酌量求める
 千葉県銚子市で母親が生活苦で13歳の娘を殺害した事件の初公判で、検察側は「金に困っての犯行だが、他にも方法はあったはずだ」と指摘。弁護側は「一人で悩んだうえの犯行だった」などと情状酌量を求めました。
 銚子市の元パート従業員・松谷美花被告(44)は去年9月、県営住宅で中学2年だった長女の可純さん(当時13)を首を絞めて殺害した罪などに問われていますが、8日の初公判で松谷被告は「間違いありません」と起訴内容を認めました。
 松谷被告は可純さんと2人暮らしで、2年ほど家賃を滞納していて、事件当日は家賃を滞納していた県営住宅の明け渡しを求める強制執行の日で、裁判所の委託を受けた業者が証人として出廷しました。松谷被告は、業者が部屋に立ち入った際に遺体の横で可純さんの体育祭の映像を見ていて、「この映像が終わったら私も後を追って死ぬ」と話していたと証言しました。
 また、8日の初公判で、検察側は「金に困窮しての犯行だが、他にも取れる手段はあったはずだ」としたうえで、「松谷被告が可純さんのためにアイドルグループのコンサートチケットを購入したり、関連グッズを大量に買い与えたりしていた」として、娘のために浪費をしていたと指摘しました。一方、弁護側は「被告人自身が浪費をしたことはなく、可純さんのためを思ってお金を使い、生活に困窮し、1人で悩んだうえでの犯行だった」などと情状酌量を求めました。

【産経新聞 6月11日(木)7時55分配信】 千葉・銚子の娘殺害 母親に懲役14年求刑「悪質で短絡的」
 生活苦で家賃を滞納し県営住宅からの立ち退きを命じられ、強制執行当日に中学2年の長女、松谷可純さん=当時(13)=を絞殺したとして、殺人罪などに問われた母親の美花被告(44)=銚子市豊里台=の裁判員裁判の論告求刑公判が10日、千葉地裁(佐々木一夫裁判長)で開かれ、検察側は「ヤミ金の返済のために詐欺も行っており、犯行は悪質で強く非難されるべきだ」として懲役14年を求刑した。判決は12日。
 松谷被告は9、10日の被告人質問で、犯行当時の手口や動機などについて「思いだせない」と供述。一方、犯行後の県警の取り調べには、「住宅を追われそうになり、将来を悲観して自殺を考えた。『(可純さんを)1人では置いていけない』と思い犯行に及んだ」と話していたことが供述調書などから明らかになっている。
 検察側は論告で、「家計を見直せば家賃は支払えた。誰にも相談せず殺害に及んだことは短絡的」と指摘した。弁護側は、「生活に困り追い詰められた上での犯行で同情に値する。正常な精神状態での犯行ではなかった」として、執行猶予付きの判決を求めた。
 松谷被告は最終意見陳述で「なぜ娘に手をかけたか分からない。これから生きていく中で理解していきたい」と涙を流した。
 起訴状などによると、松谷被告は昨年9月24日午前9時ごろ、自宅で可純さんの首を鉢巻きで絞めて窒息死させたとしている。

【毎日新聞 6月12日(金)3時0分配信】 <生活困窮>強制退去の日、娘を殺害 千葉地裁で12日判決
 ◇母「誰かに相談すればよかった」
 生活に困窮して家賃を滞納し、公営住宅から強制退去させられる当日、中学2年の一人娘を殺害したとして起訴された母親の裁判員裁判の判決が12日、千葉地裁(佐々木一夫裁判長)で言い渡される。別れた夫は借金を残した。娘の制服を買うためにヤミ金融にも手を出したが、生活保護は受けられなかった。「なぜ殺してしまったのか。誰かに相談すればよかった」。法廷で涙を流して悔いる母の言葉を、裁判員はどう受け止めたのか。
 殺人罪などに問われているのは千葉県銚子市のパート従業員、松谷美花被告(44)。起訴状によると2014年9月24日午前9時ごろ、県営住宅の自室で長女可純(かすみ)さん(当時13歳)の首を絞めて窒息死させたとされる。
 月1万2800円の家賃の滞納が約2年間続いたため、県が住宅明け渡し訴訟で勝訴、事件当日は立ち退き期限だった。午前11時10分ごろ、鍵を開けて立ち入った地裁の執行官らが、布団の上でうつぶせになった可純さんの遺体を見つけた。
 被告は放心状態で座り込み、可純さんの頭をなでながら4日前に撮ったビデオを見ていた。体育祭で赤い鉢巻きをして走る娘の姿が映し出されていた。「これは私の子。この鉢巻きで首を絞めちゃった。ビデオを見終わったら自分も死ぬ」と話したという。
 今月8日に始まった公判で、生活の様子が明らかになった。会社員の夫は結婚当時から数百万円の借金を抱えていた。その返済や生活のために被告名義でも消費者金融から金を借りた。02年に離婚し、06年から学校給食のパートをしながら返済を続けてきたが、12年5月から家賃を払えなくなった。
 可純さんの中学入学直前の13年春、制服や体操着を買うためにヤミ金から7万円を借り、少なくとも5業者から違法な高金利で返済を強いられた。国民健康保険料も滞納した。パートの時給は850円、月給は4万〜8万円。ただ、事件を起こした14年9月は夏休み明けだったためゼロだった。事件当時の預金残高は1963円しかなかったが、被告人質問で「市が雇っているので掛け持ちのアルバイトは無理と言われていた」と説明した。
 実家の土地を無断で借金の担保にしたため両親とは絶縁状態だった。友人からも借金を重ねたが、事情は話せなかった。生活保護の相談で銚子市役所を訪れたが「仕事をしているなどという理由で断られ、頼ることができなかった」という。
 困窮した親子を救う手立てはなかったのか。市社会福祉課は取材に「制度の説明を聞きに来ただけだったので、詳しい事情の聞き取りはしなかった」と説明した。立ち退きを求めた県住宅課も「被告の生活状況は把握していなかった」という。
 「本当は私が死ぬはずだった。可純に本当に申し訳ない」。松谷被告は法廷で涙を流した。自分の腹を切るため、台所のテーブルの上に一番切れる包丁を用意したとも明かした。量刑以外に争いはなく、検察側は「被害者に責任は全くなく、犯行は身勝手だ」と懲役14年を求刑した。弁護側は「事件の経緯は同情に値する」として執行猶予を求めている。【川名壮志】
 ◇行政側が積極的な情報提供を
 専門家は事件をどうみるか。吉永純・花園大教授(公的扶助論)は「事情も聴かずに立ち退きを強制した千葉県にも、経済状況を聴取せずに生活保護の申請を受理しなかった銚子市にも問題があった」と話す。そのうえで「どこででも起こりうる問題だ」と指摘し、「困窮者は貧困から抜け出すために必要な情報を得る手立てを持てない。だからこそ行政側が積極的な情報提供やアドバイスをする必要がある」と語った。
 事件を受け、千葉県は県営住宅の明け渡し訴訟を起こした場合は、福祉担当者や民生委員が対象者を訪ねて家賃を滞納している理由などを聞き取るよう関係市町村に要請する対策を取った。銚子市は国民健康保険の未納情報を生活保護担当者が把握できるようにし、支援の手から漏れた人がいないか確認しているという。

【毎日新聞 6月12日(金)22時21分配信】 <娘絞殺>「困窮、非難できず」減刑し懲役7年 千葉地裁 
 生活に困窮して家賃を滞納し、県営住宅から強制退去させられる当日、中学2年の一人娘(当時13歳)を絞殺したとして、殺人罪などに問われた千葉県銚子市、パート従業員、松谷美花被告(44)の裁判員裁判で、千葉地裁は12日、懲役7年(求刑・懲役14年)の判決を言い渡した。佐々木一夫裁判長は「突然、仲の良かった母親に殺された被害者は誠にふびんだが、原因の全てが被告にあったとは言えない」と求刑の2分の1とした量刑の理由を説明した。
 事件の経緯について佐々木裁判長は「身近に頼りにできる人もおらず長年困窮する中、自分が死ぬしかないという心境に追い込まれて強制退去の日を迎え、突発的に娘を殺害した」と指摘し、「被告を強く非難できない事情も認められる」と述べた。一方、同種事件の量刑と比較し「刑の執行を猶予する余地があるとは言い難い」とした。
 判決によると、松谷被告は2014年9月24日午前9時ごろ、県営住宅の自室で長女の可純(かすみ)さんの首を絞めて殺害した。
 被告は借金を抱えていた夫と離婚し、パートをしながら返済を続けたが、12年から家賃を滞納した。13年には娘の中学入学準備のためにヤミ金融から金を借りるまで困窮した。市に相談したこともあったが、生活保護は受けられなかった。【川名壮志】
 ◇銚子市長「今も断腸の思い」
 閉廷後、審理に参加した6人の裁判員全員が記者会見した。松谷被告を自身に置き換えて考えたといい、30代の男性は「生活苦というキーワードがあった。同情する余地があるか考え、客観的に判断できた」と振り返った。別の男性は「市民的な感覚を出せたと思う」と語った。
 千葉県は事情を調べないまま被告に県営住宅からの強制退去を求めた。生活保護の申請を受け付ける銚子市も、窓口を訪ねてきた被告から詳しい説明を聞かず、支援に結びつけられなかった。
 娘が松谷被告と同年齢という裁判員の女性(69)は「本人に全て責任があるというのはどうか。行政が全く関係ないとは言えないと思った」と語ったが、30代の男性は「行政の問題と事件が直接結びつくとは思わない」と話した。
 一方、銚子市の越川信一市長は判決後、「明るくバレーボールが大好きだった松谷可純さんの命を救えなかったことは今も断腸の思い。事件を深く受け止め、二度と起こらないようにすることが市の責務だ」とのコメントを出した。【円谷美晶、信田真由美】


 ――以上、3社4種の記事を読んでも、この痛ましい事件の全体像など、狸には、ちっとも見えてこないわけである。
 ズバリ、こーゆー事態の全体像は、いわゆる文芸によってしか描き得ないと思われる。修身とも道徳とも、愛国とも無縁。完璧、実利の埒外。純文学で200枚、大衆文学で500枚、ドキュメントなら1000枚、最低でもそれくらいは必要か。大昔なら人形浄瑠璃、昭和中期ならATGあたりで映画にできたかもしれないが、今は、そうした志の芸能集団はない。
 それでも人の世は、大半が、こうした玉虫色の、多分に愚かな人文系の事象によって成り立っている。
 まあ、阿倍さんちあたりの生活感覚だと、ちょっとピンとこないでしょうけどね。

          ◇          ◇

 例年6月中旬から10月初旬にかけて、この国が、ずっと『真夏』であることは狸も覚悟しているが、今年はさらに一週間ほど早まったようだ。どにがぐまいにぢまいにぢがぐぞむじあづぐでぐぞむじあづぐでたまらない。せめて去年のように、9月中旬あたりで早めに真夏をきりあげてくれることを、天に祈るのみである。
 もしかして阿倍さんの脳味噌なども、地球温暖化の影響で煮えているのかもしれない。だとしたら、煮上がってしまう前に医者に診せるのが望ましいが、すでに煮上がってしまっていたらもう手遅れなので、狸はもう知らん。とにかくここ十年、あらゆる選挙で、狸は自民にも民主にも与したことがない。あ、でも県知事選では2回続けてモリケンに入れちゃったんだよなあ。一期目ではそれなりにやってくれてた気がするんだが、さすがに次回は考えないとなあ。
 で、どにがぐまいにぢまいにぢがぐぞむじあづぐでぐぞむじあづぐでたまらないので、今現在、喉がヒリヒリ腹がピーピー、きわめて不本意な状態にある。今日明日と自主アブレにして、多少なりとも復活の予定。

 午後に起き出して買い物に出、昔ながらの古本屋の特価棚から、こんなのや、こんなのを掘り出した。どっちも100円ポッキリである。ありがたやありがたや。
 特に前者のような著書が、あの大東亜戦争のまっただ中に出版されたと思うと、やっぱり国立大でも文系が頑張らなきゃ愛国などありえんな、そんな気がする。
 どのみち脳味噌が煮えてしまったら、理系も文系もただの鍋物の具、ぐつぐつと派手に動いているつもりで、実は出し汁やコンロまかせなのだが。


06月11日 木  文系雑想

 近畿大の農学部水産学科で、ウナギ味のナマズの養殖に成功したそうだ。マグロの完全養殖といい、やはり関西の『食力』は偉大である。
 しかしあそこも、文系はオマケ程度の大学なのよなあ。
 まあいいや。
 今は跡形もなく消え去った江戸や明治や大正の天然の美味を、今にして味わえるのは、文芸の力によってのみである。それは虚妄の味覚だと言うのなら、今、この地上で息をしている人間の生なんぞ、130年後には全部虚妄の生だ。
 まあ、どこかの理工学部あたりで常温核融合や常温超伝導に成功してくれれば、そこの文系くらいはオマケにしてもいいけどな。IPS細胞の医療用完全実用化、それも低コストで保険適用で負担は3割ポッキリ、そんなのでもいい。

          ◇          ◇

<改正防衛省設置法>「背広組優位」を撤廃 参院で成立 【毎日新聞 6月10日(水)11時3分配信】
 防衛官僚(背広組)と自衛官(制服組)が、対等に防衛相を補佐することを明確にする改正防衛省設置法は10日午前、参院本会議で自民、公明、維新などの賛成多数で可決、成立した。戦闘機などの防衛装備品の研究開発から取得、輸出までを一元的に担う「防衛装備庁」の新設も盛り込んだ。
 これまでの防衛省設置法は、防衛相が各自衛隊トップの幕僚長に指示する際、背広組幹部が「防衛相を補佐する」と規定しており、背広組が制服組より上位にある根拠とも解釈されてきた。
 これに対し改正法では、幕僚長の補佐と「相まって」背広組幹部が防衛相を補佐すると改められた。制服組が軍事面、背広組が政策面からそれぞれ防衛相を補佐するとの役割分担を明確化した。
 また、部隊運用を担当する背広組の運用企画局を廃止し、自衛隊の部隊運用を統括する制服組の統合幕僚監部に一元化した。今国会で審議されている安全保障関連法案が成立すれば、自衛隊の活動が大幅に拡大することをにらみ、統幕長をトップとした組織改編で迅速な部隊運用を目指す。
 今後も運用に関する法律の立案や自衛隊の海外派遣などの政策的な判断が必要な事項については、背広組の補佐が必要となる。しかし、制服組の意見が防衛相に直接報告される機会が増えることが予想され、軍事的見地からの意見がより重視されるようになるとの懸念も出ている。
 政府は防衛装備庁を今年10月までに約1800人規模で発足させる。取得コスト削減や装備品の輸出の促進などが狙い。ただ、調達に関する権限が集中することで軍需産業との癒着など腐敗を招くおそれも指摘されている。【飼手勇介】


 とにかくよくわからんのが、近頃の公明党なんだよなあ。創価学会とは関係ないんだそうだが、どう見てもやっぱり日蓮級に、神風吹かせたがってるとしか思えんのよなあ。つまり文系も文系、大文系のはずなんだがなあ。近頃の阿倍さんちと、よくいっしょにやってられるもんだよなあ。

 神風なんてありゃしねーよ、それが正しい理系である。天気は天気、ドツキ合いはドツキ合い、自爆は自爆。
 それを諦念したくないから、狸もまた、未練な文系である。でも地味系の曹洞宗。神風なんて吹かしたくねーよ。


06月09日 火  緩想

 復活したペヤングやきそばを、さっそく買って食う。やはり他のカップやきそばより、格段にうまい。これなら10個に1個の割合でゴキブリが絡まっていたとしても、食い続けられる。ちゃんとカリカリに揚げてあればの話だが。
 いっぽう、ペヤングよりもずいぶん小粒だった異物混入や去年の原料問題を、未だに絶不調の原因と主張し続けている日本マクドナルド、先日久しぶりに寄ってみたら、またメニューが一新されていた。全体的には、構成を変えてちまちまと値上げをごまかしたような感じである。商品自体の変化としては、今まで200円でけっこう牛を食った気になれた珠玉のダブルマックが消え、もぐもぐマックという、見るからに総菜パンっぽいアイテムが、それに成り代わったようだ。100円メニューのハンバーガーと称するそぞろ哀しい物件や、やたら塩辛いチキンクリスプはまだ残っているが、あの程度のものなら、スーパーで総菜パンを買ったほうがまだマシである。あえてもぐもぐマックに挑戦するも、トレイのチラシで謳っているように、なんじゃやら給食っぽいお子様向けの味だった。中年の狸にとっては、とてもダブルマックの代わりにならない。
 どうも、このところのマックの不振対策は、戻ってくるかどうか判らないファミリー層を闇雲に思慕しながら、今残っている主要客層を、せっせと追い出し続けているようだ。まあ、ダブルマックさえ『ハレの食』である狸のような客層が、目障りなのも解るんですけどね。せいぜい散在しても300円台だし。
 しかし狸のような下等動物ですら、恒常的に貧しくあればこそ、貧相な総菜パンを2回食うよりはダブルマックもしくはモスのチーズバーガーを1回、それとも4回ぶん我慢して、あえて豪勢にバーガーキングのジュニア・ワッパーを1回、そんな贅沢に走りたいのである。100円メニューを減らしてもダブルマックだけは残してほしかったぞ、マックさん。

          ◇          ◇

 昔から狸の出没している小説投稿板、ここ何年かは氷河期と間氷期を行ったりきたりで、自作の木馬物件にも、3回目以降は、なかなか感想をいただけなくなってしまった。でもまあ、かなり前からハヤっていたらしい別の某板や、現在全盛期らしい何某板とかを覗いてみても、ハヤっているぶんだけ、むしろもらっても始末に困るような2チャン的な感想が多いようで、やっぱり転居する気にはなれない。
 読者の感想という奴は、アマチュアにとって創作意欲に直結する重大な要素であり、事実、4回目を投稿してから初めての感想をいただけるまでの約1週間、打てた続きはたったの数枚、それもウンウンうなりながら同じシーンをあーでもないこーでもないといじり続けていたのに、やっと感想をもらってちょこちょこ修正したりしたとたん、その続きまでがスルスルと動き始めたりもする。
 未練なのねえ。
 孤独死覚悟のはずなのに、やっぱり人目が恋しいのですよ、分福茶釜の綱渡りは。
 まあ、根が狸なので、どのみち、でんぐりがえっちゃうんですけどね。

     


06月06日 土  ヤなものはヤだ

 「辺野古NO」通じず、米の冷遇実感 沖縄知事が帰国 【朝日新聞デジタル 6月5日(金)23時17分配信】

 沖縄県の翁長雄志(おながたけし)知事が5日、米国訪問を終えて帰国した。米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の辺野古移設反対を訴えようとした知事を待っていたのは、米政府のかたくなな対応だった。県は世論を喚起する一定の成果があったとするが、苦い現実に直面した訪米となった。
 「国と国との関係なので、中堅どころが『わかりました』と言うわけにはいかず、結論的には良い形にならなかった。だが、これだけ話をさせてもらったのは大きな結果だ」
 翁長知事は5日夜、到着した那覇空港で記者団にこう語った。ワシントンでは国務省のヤング日本部長、国防総省のアバクロンビー次官補代理代行に「辺野古反対」を訴えたが、「唯一の解決策」とする米側とは平行線。日米両政府の「壁」の厚さが浮き彫りとなった。


 ……そりゃそうだよなあ。自国政府と地方自治体はタイマン張れても、他国政府と日本の地方自治体がタイマン張れるはずないもんなあ。
 といった客観的な感想はちょっとこっちに置いといて、沖縄という土地に関しては、昔から多大なる同情を禁じ得ない狸である。
 だいたい、あそこは本来、日本ではない。もちろんアメリカでも中国でも韓国でもない。れっきとした琉球王国である。それがたまたま、地理的に微妙な位置にあったがために、長年あっちこっちから、やいのやいの、いじりまくられ続けている。
 だいたい、20〜30年前じゃあるまいし、現在の米軍の艦船や航空機の性能から考えれば、沖縄に限らず日本全土に基地なんぞなくたって、へっちゃらのはずである。戦略的には、どう見てもグァムで充分だ。ちょっと前までは、むしろ日本政府が居て欲しがっているからアメリカもいた、そんな感じに狸には見えていたが、ここんとこの米中のアレコレを考えれば、もはや米軍にとっても軍事上の戦略云々ではなく、沖縄にどーんと基地があるという事実自体が重要になってしまっている。
 しかし、ヤなものはヤだ、と訴え続けるのも、地方自治体としての自国に対する権利である。狸としては、がんばれ翁長さん、とエールを送り続けたい。
 ただし、右翼だけでなく、極左や他国のヤバい団体の便乗テロ等にも、充分ご注意くださいね。敵の敵は味方、そんな言葉もあるが、やっぱりしばしば敵なのだ。三里塚のような虚しい騒ぎは、もう御免である。


06月03日 水  過去の行方

 太宰治が暮らした「碧雲荘」後世に きょう杉並で「サミット」 【東京新聞 2015年5月30日】(杉戸祐子)

「人間失格」「走れメロス」などで知られる作家の太宰治(一九〇九〜四八年)が二十代に暮らした杉並区天沼(あまぬま)の民家兼アパート「碧雲荘(へきうんそう)」を残そうと、太宰の研究者四人が三十日、区内で「太宰サミット」を開き、保存・活用の在り方を話し合う。
 碧雲荘は昭和初期にできた二階建ての日本家屋で、一階は民家、二階はアパートとして使われた。太宰は三六年十一月から翌年六月にかけ、二階の八畳間で最初の妻初代(はつよ)と暮らし、「人間失格」の原型とされる短編「HUMAN LOST」を執筆した。初代の不貞を知った嘆きもつづった短編「富嶽(ふがく)百景」に、二階から眺めた富士山の描写も登場する。
 碧雲荘の敷地は、区が隣接地と一体的に高齢者施設などを整備する方針で四月に所有者から入手した。建物は売却されておらず、所有者は移築を視野に引き取り手を探している。
 同区の複合施設「セシオン杉並」で開かれるサミットには「太宰が暮らした碧雲荘の保存を考える」というテーマのもと、太宰の出身地・青森県から文筆家の世良啓(けい)さん、太宰が暮らした千葉県船橋市から市観光協会副会長の海老原義憲さんらが参加する。
 地元住民らが昨年末に立ち上げた「荻窪の歴史文化を育てる会」の主催。同会会長の岩下武彦・中央大教授(国文学)は「できれば現在の地で保存する方法を探りたい。多くの人に問題を知ってもらえたら」と強調している。


 ――へえ、あの家に太宰治氏が住んでいたのか、などと、昔、あのあたりを何度か散歩していたにも関わらず、ただの良さげな木造家屋としか思っていなかった、浅学な狸が約一匹。

 同世代のブンガクおたくの多くが若き日に傾倒したという太宰治作品、なぜか狸はほとんど読んでいない。中学や高校で、国語の副読本あたりに載っていた2〜3作しか記憶にない。なぜか肌が合わないのである。太宰氏と同世代の純文学作家だと、くまなく読んだのは森敦先生の作くらいか。もっとも太宰氏は生前から今に至るまで人気の衰えぬビッグ・ネーム作家であり、森敦先生は、1936年にいっぺん新聞小説でデビューしただけで長い放浪生活に入ってしまい、狸の高校時代にようやっと表舞台に再登場されたのだが、今となっては、少数の強固なファンがいるくらいか。
 ともあれ、あの木造家屋が万一消失する前に、一度、再見しておかねばなるまい。運良く近郊の公園かどこかに移築されるにしても、民家としての佇まいは一変する。

 思えば狸が杉並界隈を徘徊していた昭和50年代には、あちこちに、あの手の木造家屋が残っていた。閑静な住宅街の中に、ほとんど幽霊屋敷状態に傷みきった木造二階建ての社員寮らしい建物を見つけ、その二階の窓に男物のパンツなど干してあるのを認め、思わず仲間になって棲み着きたくなったりもした。
 その後、昭和60年代、埼玉や群馬や茨城を転々としていた頃も、月に一度は会議で阿佐ヶ谷に出てきたから、会議後の夕刻から夜にかけて、天沼あたりをしばしば散策した。荻窪の環八沿いに、二眼レフカメラ研究家として名高い田中政雄老人の経営する中古カメラ店があり、なおかつその近所に学生時代の彼女(とっくにフラれてたけどな)のアパートがあったりして、会議でキンキンとトンガった頭を古雅なクラカメや甘い追憶で和ませるには、ちょうど良いコースだったのである。
 それら木造の寮もアパートも中古カメラ店も、いつしか姿を消して久しい。市井の無名人(田中老人の店は知る人ぞ知る存在だったが)の住居や店舗なぞ、誰も保存してくれない。
 せめて太宰おたくの方々には、がんばって移築を実現してほしいものである。


06月01日 月  初心表明

 あ、いや、ただなんとなく。

     

 歳なのさ。