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10月29日 日 雑想 |
自主的にアブレた日に限って雨が降る。
まあいいか。大人しく休んどけ、と、アマテラス様がおっしゃっているのだ。
◇ ◇
このところ血圧が高い。上も下も夏場から10以上、上がっている。上が160に達する日もある。晩年の林家彦六師匠のように、いちんち体が揺れているような気もする。
しかしつらつら鑑みるに、狸の若い頃は、年齢プラス100までは立派に正常血圧とされていたわけだし、彦六師匠は86歳まで生き、その前年まで高座に上がっていた。死因も脳卒中や心筋梗塞ではなく、肺炎であった。
まあ、次の通院のときに、医者に相談してみよう。
◇ ◇
髪の毛が黒いの茶色いの、なんだかんだしつこく生徒をイジりまくる高校の話がネット上で喧しいが、まあ全人類の中に一定数のキ●ガ●が常に存在する以上、生徒の中にも先生の中にも、常に一定数のキ●ガ●は存在する。そして多くの『人権社会』では、なぜだか正気の人間よりキ●ガ●の権利のほうが重視されがちである。
であるから正気な生徒と先生が、キ●ガ●の先生や生徒を「……まあキ●ガ●のやることだからな」と、ある程度大らかに見守ってやらねばならぬのは、この『人権社会』を標榜する国に生きる以上、避けられない宿命なのである。
ただし、正気な女学生がキ●ガ●の教師によって頭に墨をぶっかけられているのを見たら、そのキ●ガ●教師を拘束して精神病院に連れて行くのが正気な市民の義務であることは言うまでもない。
◇ ◇
ケーブルで録画しておいた、『ドリアン・グレイ』(2009・イギリス映画)を観る。
主人公を演じた当時20代のベン・バーンズさんが、かつてのいかなる同原作映画化作品よりもとにかく美形であり、ほぼそれのみでお腹いっぱいになれる佳作であった。原作をかなり変えた後半の、いかにも昔のハマー・プロの怪奇映画っぽい脚色も、久々の英国ホラーを堪能できて好感度高し。
しかし、ここまで主役がハマると、狸としては、同じキャストで原作どおりの展開が観たくてたまらない。制作から数年、ベン・バーンズさんもすでに30代なかばのはずだから、次の若い美形の登場を希うしかないのだが。
10月26日 木 散る散る満ちる |
タイトルに、さほど深い意味はありませんが――。
ともあれエンケンさんが彼岸に旅立ってしまった。
コワモテ俳優のエンケンさんではない。ミュージシャンの遠藤賢司さんである。
享年70歳。
一昨年から胃癌を患い、それでもしぶとく歌っていた。猫とカレーライスが大好きな方であった。
合掌。
10月22日 日 化投票 |
雨である。ときおりだばだばびゅうびゅうと吹き降りになったりもするが、幸い小降りになる時間帯も多い。
その小降りタイミングを見計らって投票所にダッシュ。投票所の小学校は、狸穴より徒歩数分。しかも途中に、極小規模ながらイオンタウンがある。投票と買い物を半径300メートル圏内で、歩行距離でも往復1キロ弱で済ませてしまえるのだ。
なんかいろいろ投票に行くたびに、実は真人間ではなくロリコンの狸であることが発覚して捕獲されるのではないかと不安になるが、幸い今回も、無事に見過ごしてもらえた。
今回は、もーまったく「国会に最も送りたくなくない候補」に投票しただけなのだが、まあ「国会に最も送りたくない候補」がほぼ間違いなく当選するのをウスラボケっと見送るよりは気が晴れる。そもそも選挙権を化け取ってウン十年、衆院選で「国会にぜひ送りこみたい候補」に投票できたことも、投票した方が当選したこともほとんどない。
当選したい候補者の方は、狸に「絶対私に投票しないでください!」と懇願するのが吉。
◇ ◇
などとお気楽に打っているところで、スマホがぴぽぴぽぽんぴぽぴぽぽんと初めて聴く音を響かせ、『緊急速報・エリアメール』とやらが開く。
同じ市内、北東側の崖沿いに、『避難準備・高齢者等避難開始』が発令されたそうだ。ときおり徘徊する地域なので、大事に至らないのを祈るばかりである。
幸い狸穴は同じ市内でも真逆方向にあるので、近所に崩れる崖はない。直前の道が冠水したことはあるが、建物直下の地べたまで冠水したこともない。しかし近頃は、従来想定外の事態も想定内になりつつあるので、何が起きるか判らない。
江戸川に流されて東京湾に達する覚悟はしとこうと思う。
◇ ◇
猫耳物件、前回更新よりおよそ2週間、数えてみれば原稿用紙換算で約12枚分は増えているようだ。
まあ、死んでいないことだけは確かである。
10月20日 金 同時多発ダイブ |
本日の帰途、総武線がいつもの『人身事故』で遅延していると聞き、ならばちょっと歩いて京成本線に乗ろうかと思ったら、なんとそっちも『人身事故』でダイヤ混乱中。どっちもすでに運行は再開されており、大混雑と30分程度の帰穴遅れで済んだのだが、もし朝方に両方停まったりしたら、確実に仕事場にたどり着けずアブれるところである。
電車の前に飛びこんで楽になりたい気持ちも、解るような気はする。解るような気はするが、自分が飛びこむ度胸はない。飛びこむと豆腐が毎晩食えなくなる。本日はレトルトの麻婆豆腐の素を使用。近頃ハマっている島豆腐と合わせても二百数十円、それで一日を生きる理由になる。我ながら即物的な狸である。
◇ ◇
録画しておいた『絶唱』(西河克己監督・昭和41年)を観る。舟木一夫さんも和泉雅子さんも、ほぼ至高の存在感。絵に描いたようなメロドラマでありながら、微塵の空虚さも感じられず、和泉さんの死去シーンでは近頃ユルんだ狸の涙腺が完全決壊、それで涙が出尽くしたかと思いきや、その死体に花嫁衣装を着せて正式な婚礼をむかえるという有名なラストの畳みかけに、もはや涙で失明寸前。
それにしても、あの頃の日活映画、なんと美麗な色彩で保存されていることか。当時の経営陣にも、作品への誠意が溢れていたんだろうなあ。
◇ ◇
くたびれたので明日明後日は自主アブレ。さあ寝るぞ。投票にも行くぞ。猫耳いじって遊ぶぞ。
10月14日 土 けほけほけほじゅるじゅるじゅる |
うわ、気がつけばもう2週間近く、ずうっと、軽くけほけほじゅるじゅるし続けている。
悪化もしない代わり、快方に向かう気配もない。
まあ、今週も真夏と初冬を日替わりでカマされたりして、下手すりゃ昼間にかきまくった汗が乾かないうちに夕方の涼気に晒されたりしているのだから、まだ生きているだけマシなのだろう。
◇ ◇
本日の古本百均獲得物件、『ラジオドラマの話』(内村直也著、現代教養文庫、昭和32年)、『都電荒川線各駅停車』(加藤宦E坂口よし朗共著、保育社カラーブックス613、昭和58年)、『奇食珍食』(小泉武夫著、中公文庫、1994年)、以上3冊。大漁だ大漁だ。
内村直也さんの名前をご存じの方は、今となってはごく少数だろうが、こんな方である。
昭和の戦後放送史を語る上で『君の名は』と共に欠かせないNHK連続ラジオドラマ『えり子とともに』の作者――と言ってもやっぱりピンとこない方も多かろうが、その『えり子とともに』の中で使われた挿入歌『雪の降る街を』を作詞した方でもある、と言えば、けっこう昭和史上の大人物であることが解っていただけるだろうか。
ともあれ、その内村氏が、ラジオドラマという限定された(しかし当時としてはまだまだメジャーな)表現形式にずっぷしハマりこんでいた頃の、情熱的な著作であり、数年前に本放送の始まったテレビというニューメディアにやがては駆逐されることを予感しながらも、聴覚のみによる日本語芸術への思い入れ、音律としての日本語への情熱を、真正面から語りまくった一冊である。
ラジオドラマ……懐かしゅうございますねえ。
って、今でもちゃんと続いてますがな。日本語の美しさとか芸術性とかは、ちょっと遙か彼方に置いといて。
それから、保育社のカラーブックス。
狸が若い頃までは、どんな本屋でも棚の一部をきっちり専用コーナーにして、あの文庫版のカラフルなシリーズを何十冊か並べていたものである。
カラー写真とモノクロ写真が交互に続く見開き構成は、狸が子供の頃だと「おお、安価な文庫にカラー写真がこんなにたくさん!」、そんなゴージャス感を味わえた。さすがに昭和58年だと「なんだ、全部カラーじゃないのか」、そんな存在になっていた気がするが、今となっては、ちょうど狸が初めて歩き回った頃の荒川線沿線写真がてんこもり、半分はモノクロでも、やっぱりありがたい。
で、『奇食珍食』――よくわからないが、なんか面白そうじゃないですか。
虫から軟体生物から、とにかく作者がぜんぶ自分の舌で味わった、世界の変食レポートらしい。
ああ、イナゴもずいぶん食ってないなあ。最後に食ったのは、確か高校時代、岩手の『青年の家』に泊まったときだったか――。
◇ ◇
などと、ひたすら郷愁方向に逃避し続ける狸ではあるが、岩合さんの『世界猫歩き』なんぞは、ちゃんと新作をチェックしている。
でも実は、岩合さんの存在自体、狸にとっては、あの方の父君から続く写真史上の郷愁なんだよな。
なぜ岩合さんがあれほど猫と自然に仲間づきあいできるか――ご当人の人格もあろうが、血脈の匂い、そんなのもありそうな気がする。
10月08日 日 けほけほじゅるじゅる |
今週は冬と夏が渾然一体となったようなありさまで、しっかり風邪をひいてしまったが、幸い扁桃腺炎や高熱には至らず、なんとか探食を続けている。
今日明日は世間様なみに連休、力いっぱいダラけたいと思う。
しかし今回の衆院選は悩ましい。野党の皆様の右往左往が、あまりにみっともない。アベさんちのお坊ちゃんが、普通に見えてしまうような有様だ。
まあ普通だからいいってもんでもない政治の世界ではあるが、みっともないのは困る。
◇ ◇
無事に今年の夏をのりきったブチ老僕だが、狸同様、このところの寒暖差に適応しきれなかったのか、風邪らしく目脂がひどい。ヨダレもまた垂らしっぱなしになっている。以前はヨダレを拭いてやろうとすると嫌がって逃げ回ったのが、昨夜は、すなおに拭かれるがままであった。動き回るのがしんどいのか。
それでも食欲は盛んなようで、ミケ女王様の食い残したナマモノまで、はぐはぐと平らげている。ミケ女王様も、そんな老僕をすりすりといたわっている。まるで初老の娘が後期高齢者の父親を介護しているようなあんばいである。仲良き事は美しき哉。
それをながめたりモフったりする狸もすでに初老、もはや狸穴養老院――。
でもまあ生きとし生ける者すべて、死なない限りは生きているわけで、このところ湯豆腐がとてもうまい。生きている限り、毎晩豆腐を食い続けたいと思う。
◇ ◇
で、死なないで生きている証拠に、例の猫耳話の続きを更新する。
くぱぁ。
……って、しつこい?
10月01日 日 まだ |
マトリョーナ 「あっちでの正式なお披露目はまだみたいなので、この場を借りて、ちょっと先行サービスを。……くぱぁ!」
太郎 「うあああああああ!!」
暎子ちゃん 「うあああああああ!!」
タマ 「おやおや皆さん、何を騒いでいらっしゃる? 私なんか、しょっちゅう丸出しで生きてますけど」