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07月28日 土 雑想 |
昨日一昨日あたりは、最高気温が30度まで下がるだけで昼の世界とゆーものはこんなにもサワヤカなのだと思ってしまったり、最低気温が25度まで下がれば夜とゆーものはこんなにも涼しいのだと思ってしまったり、逆暑さボケともいうべき感慨に耽ってしまったが、実はその前日、すでに決まっていた日雇い仕事を体調の都合でドタキャンしていたりもする。月曜火曜と相変わらず壮絶な暑中労働だったのは確かだが、けして熱中症にやられたわけではなく、熱中症を恐れて連日水分補給しすぎてしまい、水曜の未明にトイレから出られなくなってしまったのである。まあ暑さで腸がバテていたためでもあろう。幸いウィルス性腸炎とかではないので、翌日には探食活動に復帰できた。
で、今日明日の土日は、またぞろ自主二連休。
本日は台風接近で風雨と湿度がハンパではなく、狸穴でおとなしく丸くなったり、自前の猫耳物件を久々にハイペースで打ち進めたりしていた。まあハイペースといっても、ふだん1日2〜3行しか進まないのに今日は珍しく1時間に10行程度のペースで進んだだけのことだが、塵も積もれば山になるという。塵なんぞ山にしてなんの意味があるのかとも思うが、まあ、いいじゃないですか。当人が楽しんでるんだから。
しかし一日狸穴にこもっていると、ミケ女王様が敏感に狸の所在を感知し、3時間に一度くらいのハイペースで、ドアの前でにゃーにゃーにゃーにゃーと自己主張してくる。いるのは判っているのですよネタは上がっているのですよさあ即刻中に入れなさいそしてナマモノを出しなさい私をいつまで風雨にさらしておくつもりですかこの卑しい狸野郎――そう主張しつづけるのである。
まあ、いいのである。
脳内猫又と現世の猫、そのふたつがなければ、狸など今年の獄暑でとっくに溶け死んでます。
07月21日 土 獄暑お見舞い申し上げます |
獄暑お見舞い申し上げながら狸自身も激しくお見舞いしてほしい今日この頃、皆様方におかれましては、いかがお過ごしのことでございましょうや否や。
今週も間断なく真夏全開モードが続き、昨日の夕方あたりは、さすがに狸力の限界を越えそうになった。朝から全身汗がだらだらでぐっちょんぐっちょんのまんま昼飯食って午後も全身汗だらだらぐっちょんぐちょんのまんま夕方を迎え、蒸し風呂どころか温泉の湯船の中でぐっちょんぐっちょんと動き回っている気分。
まあ地方によっては最高気温40度もあるというのに35度くらいで限界に達してはいかんのだが、気象庁の発表する気温と、なんかいろいろな場所の体感温度は別物である。炎天下の被災地で復興活動に励む方々などはおそらく45度の熱気に晒されているはずだし、狸も昨日の現場あたりでは40度前後に晒されていたと思う。なにせエアコンも何もないコンクリ倉庫の中である。各所にそうした現場向きの扇風機は設置してあるのだが、ちょっと離れた棚の奥などに入ってしまうと、風などそよとも届きはしない。休憩時、テレビの気象情報で「無理して活動するな」とか「エアコンをつけて」とかニコニコ言ってる気象予報士などを見かけると、とくに男の予報士だったりすると、つい我を忘れて力いっぱいシメ殺したくなってしてしまうのは、頭の茹だった狸だけではあるまい。まあ、おねいさんなら許しますけどね。
ともあれ、そうした過酷な現場に行き当たってしまっても、なんとか我慢できるのは、そこにいる正社員さんだって同一条件で動いているのだし、またそんな現場にかぎって「田貫(仮名)さん、だいじょうぶ?」「ちょっと扇風機んとこで待機してて」とか、こまめに人間扱いしてくれるからである。
例の熱射病で死んでしまった小学生のニュースなどを見ていて思うのは、その学校の校長室や職員室にはエアコンがあるのだろうか、とか、あの校長は勤務中に炎天下で長歩きすることがあるのだろうか、とか、そんな、ごく単純なことである。なのにそうした情報は、ちっとも報道されない。
狸が幼少期を過ごした田舎の夏は、北国のはずなのに盆地性日射加熱やフェーン現象で猛暑日があたりまえだったが、教室はもとより校長室や職員室にもエアコンなどなかった。商業施設以外にはほとんど空調がなかった時代だから当たり前の話で、べつに子供を鍛えようとか大人はラクしようとか、意図的なアレでも無神経なソレでもない。
で、今日明日は、命を惜しんで自主アブレ。
非力な窓用エアコンしかない狸穴でも、つけっぱなしにすれば、夜ならなんとか25〜6度までは室温が下がる。
昨夜は体力を消耗しすぎて、「あーうー」などと呻きながらもなかなか入眠できなかった代わりに、いざ寝入ったら、久々に死んだような熟睡を味わえた。
目が覚めたら午後3時になっていたのはさすがに驚いたが、いっぺん死んで生き返ったと思えば、まずは御の字である。
07月15日 日 日々液状化 |
連日、日中は液体人間と化し、日暮れ以降にようやく凝固しているわけだが、狸としての形状記憶能力は、かろうじて保っている。
しかし凝固過程でのダルさは、去年に比べて明らかに激しく、時間的にも長い。
……歳なのさ。
しかしそれでも、2連自主アブレの1日目(つまり本日)など、わざわざ炎天の江戸川なんぞを徘徊、自主的に液状化したりもする。
やがて形状記憶能力を失い、煮詰まった粘液状の狸として最期を迎えるときも、ちょっと先のどこかに向かって、空の下をずるずるねばねばと流れていたいものである。
◇ ◇
近所のダイエーで『うな次郎』より100円ほど高価な『うな蒲ちゃん』というネリモノを見つけ、さっそく買いこむ。
両方並べて食ったわけではないので、記憶上の『うな次郎』と比較することになるが、味は『うな次郎』よりもあっさりして狸好み、ただし食感は『うな次郎』よりもややカマボコ寄りで歯応えがある。
でもまあ両者、どのみちモノホンの鰻とは形が似ているだけなのだから、100円高いが味がいいぶん『うな蒲ちゃん』の勝ちか。
ところで、ついに近所のダイエーでも、噂の近大養殖鰻味ナマズを扱い始めたようだ。しかし価格設定が1500円弱と、思ったより高価で、今の狸には手が出せない。同じ売り場に並んでいる中国産鰻と国産鰻の、ちょうど中間あたりか。
……まあいいや。
マジウマの老舗の鰻なんぞ、誰かに奢ってもらわない限りどうせ食えないのだし、『うな蒲ちゃん』のほうが、地球にも鰻にも、狸のフトコロにも優しいし。
07月11日 水 いろいろあるさ 大宇宙だもの |
まあなんかいろいろ世の中ちょっと、いやはなはだままならぬわけではあるが、まあどうせ病むなら美しく病もうぜ、みたいな。
とくに二番目の歌詞の出だしが狸は昔から好きで好きで、別に雌雄の恋愛関係に限らず、大宇宙に群れで生きる知的生物すべてに見てほしい美しい夢、美しく病むための心得だよなあ、みたいな。
すべてわかりあうよろこびより
みつからない 心が好き
そっとこぼれる 涙の数で
やさしさなら 倍になるね
07月07日 土 笹の葉びゅーびゅーばりばりばり |
今日の風はそれほど強くないかな、などと天を甘く見た狸が馬鹿でした。
午後、ちょっと買い物に出て帰ってみたら、洗濯した下着も開襟シャツもベランダの隅でわやわやと一体化。無事なのは重みのあるジーンズやチノパンのみであった。
でもまあ、空高く消えてしまわなかっただけマシなのである。異常に早い梅雨明け宣言以降、東京湾岸あたりでは西日本のような大雨にならない代わり、連日、じっくりと湿気を含んだ暴風が吹きまくっている。実際、三階や四階の、外の見えるトラックバースなどで働いていると、タオルケットらしいものやら瀦z団みたいなものたちが、全身を自由の歓喜でわななかせながら、南から北へ空を渡ってゆく。
昨日は小雨続きで、久々にさほど気温が上がらず、仕事場でも汗ぐっしょりにならずに済んだ。とくに夜間など、南風がいきなり冷ややかな北風に転じ、帰宅時には28度に達していた室温が、いきなり22度まで下がったりした。わーいすすしいすすしいよう、と、久々に気持ちよく入眠して、本日昼過ぎまで寝倒して、目覚めればもう28度、そのうち30度を越えたんですけどね。
しかし加湿器と温風ヒーター最強のような陽気でも、西日本で大雨に晒されている方々に比べれば、申し訳ないくらいのものである。
昨夜もテレビから聞こえる「数十年に一度の災害が近づいています」の連呼が気になり、入浴時もラジオで様子見ならぬ様子聞きを続けようと思ったら、NHKラジオでは、大雨の実況でもラジオ深夜便でもなく、世界球蹴り大会の実況(たぶん)を延々と流し続けているのである。狸は集団対集団の遊戯的な争い事には微塵の興味もない質なので、正直、憮然としてしまった。画面ではウスラバカなバラエティーを垂れ流しつつ、それでも大雨関係の情報などはきちんとテロップで被さってくるテレビのほうが、よほどマシである。「緊急時にはラジオ放送を!」などと年がら年中言っているNHKラジオがこれでは、どっちがウスラバカかわからない。
でもまあ、世の中には、洪水で自宅ごと流されながら世界球蹴り大会の実況を聞きたいという熱烈な球蹴りファンだっているかもしれず――いるわきゃねーだろ、おい。
◇ ◇
ともあれ織姫さんと彦星君、下界のアレコレは気にせずに、どうか楽しいにゃんにゃんを。
◇ ◇
……などと記していたら、いきなり地震。これは震度3〜4くらいか。
すかさずNHKの『らじるらじる』を立ち上げれば、たちまち詳しい情報が。震源は千葉沖だったのか。マグネチュード6、今のところ津波の心配はないようだ。
NHKさん、すみませんすみません。きっと西日本のラジオでは、豪雨関係もカバーしているのですね。
07月01日 日 夏のぶっちぎり |
……もはや、何も言うまい。
とうぶん真夏の炎天が続くらしい。
気息奄々のブチ老僕と、お互いまだ死んでいないことをかろうじて確かめ合いつつ、老いてもなおみゃーみゃーなーなーと元気に奉仕を要求するミケ女王様には、せいぜい渇死しない程度に仕え続けようと思う。