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02月27日 日  世界はサル回し

 おうおう、おサルのプーちんは、今んとこ、サカる気まんまんですなあ。
 まあ、長年かけて人間から退化したサルに、人の理屈を説いてもすぐには従ってくれないので、ここは根気よく、エサやムチで調教しなおすしかないのだろう。そうやって何年も仕込めば、また人に進化してくれるかもしれない。

          ◇          ◇

 ところで狸としては、中華のプーさんは、まだかろうじてサルまでは退化していないと踏んでいる。
 プーちん同様、古き良き大帝国を再興しようとしているところは同じだが、少なくとも彼の国は、国家として共産主義の表看板を外したことはない。「あくまで共産国家を目ざしてるんです。ほんとです」と言い張れば、国内の言論統制も資本主義国家への侵攻も、理にかなっていることになる。つまり詐欺師としては矛盾していない。

 しかし、他国の都市に出張る総領事に、サルを選ぶのは困る。

     

 冬期オリンピックはなんとか無事に済ませたかもしれないが、パラはこれからだ。
 その状況でこんなツイートができる総領事は、すでにサルである。
 しかも、例え話の内容が、現状と真逆ではないか。

 プーさんとしては、「うわ、詐欺師仲間と間違えて日本にサルを送っちまった」と、慌てて自国の檻に引き戻し、エサを抜いたりムチでしばいたり、しっかり調教しなおすのが吉であろう。

          ◇          ◇

 などと、冗談めかして記してはいるが……。
 ……サルが政権を握るのと、詐欺師が政権を握るのと、どっちが国民にとって不幸なんでしょうね。

 まあ、どのみちその不幸を呼んだのは、多数派の国民に他ならないのだから、日本だって、どうこう言えた義理ではないのだが。


02月22日 火  ニャッジメント・デイ

 例年、2月22日を含む一週間は、HDDレコーダーが猫番組でパンパンになる。
 昔はクリスマスあたりにも同様の現象が生じたものだが、今となっては、いかなる季節ネタも、猫の日の番組編成に及ばない。
 おまけに今年は、にゃ〜おにゃ〜にゃ〜年にゃ〜月にゃ〜にゃ〜日、とゆーことで、最寄りのショッピングセンター内にある大型書店の、通路に面した棚の全てが、猫本で埋めつくされていた。
 狸は元来、犬科の育ちであるから、ニャンコの実力に比肩しうるワンコの底力も、認めるにやぶさかではない。しかし、犬本だけで同面積の書棚を埋めつくすのが不可能であることも、また厳然たる事実なのである。

 以上のような事実をもとに、狸は、確信を持って予言する。
 今日からきっかり二百年後の今月今夜、つまり、にゃ〜にゃ〜にゃ〜にゃ〜年にゃ〜月にゃ〜にゃ〜日にゃ〜にゃ〜時にゃ〜にゃ〜分にゃ〜にゃ〜秒をもって、人類の歴史は終焉を迎え、猫の支配する新たな世界が始まるであろう。
 それが『審判の日』、すなわち『ニャッジメント・デイ』である。
 現在すでに全世界に送りこまれている数億匹のニャーミネーターの暗躍による『ニャッジメント・デイ』の到来は、もはやシュワちゃんにもサラ・コナーにも阻止できないと思われる。
 せめて『ニャッジメント・デイ』を人類有利に迎えるため、全世界の武器弾薬や戦闘服をパステル・ピンクに統一して、そのすべてにキティちゃんをプリントするという画期的なアイデアを狸は有しており、全世界の軍部にも投書済みであるが、残念ながら一顧だにされていない。

 なお、メシアが天地創造の際に自分の姿に似せて猫を作ったという史実、さらに聖母マリアは実は猫耳の生えた美少女であり処女懐胎によって猫耳の生えたイエス・キリストを一度に六匹産んだという史実も、狸は無慮数十年にわたる考古学的研究によって実証可能なのであるが、とりあえず先に『劇場版・岩合光昭の世界ネコ歩き』や『おじさまと猫・ドラマ版全話連続放送』、その他諸々のにゃん番組を観賞しなければならないので、史実に関する学術的論考は、後回しにさせていただきたい。


02月17日 木  そしてみんなザルになった

 いや、たいがいの方々は自分なりに感染防止に努めているわけだが、一部では「どうせ軽症や無症状だろう」的なザル状態も、あいかわらず放置されているわけである。
 今日も船橋ナンバーの救急車が市川市内を右往左往していたりして、キシダ君のように妙に落ち着いた顔と声で「大変だあ大変だあ、と検討させていただきます」などと言ってるバヤイではないのである。もはやどこで移されても不思議ではない。
 狸がたまにお邪魔するロジでもついにクラスターが発生したと、別の現場で出会った若い奴隷仲間が教えてくれた。当然、その仲間もまた無症状の感染者かも知れず、ならば狸がすでにウイルスをもらっていても不思議はない。

 ツイッターを覗いたら、あや様が発熱や喉の痛みでPCR検査の結果待ちらしく、早い回復を祈るばかりである。
 狸などは元がケモノだから、重度の肺炎以外は、耐える自信がある。
 たとえば、高校生になってから、盛大に水疱瘡を患って発熱し、口腔内からノドチンコから食道の入り口まで水ぶくれが破れまくり、水を飲むにも「ぐあああああ」などと涙を流していたときでさえ、三度三度の飯は「うぎゃ、うぎゃ、うぎゃ」などと小刻みに悲鳴を上げながら、きっちりかっくらっていた。
 まあ、さすがに老齢の今となっては、三度三度きっちり食うのは難しいかもしれないが、まあ、死にはしないだろう。

 3度目のワクチンは、ようやく4月11日にモデルナの予約がとれた。
 給付金10万円もWEB申請し、ひと月くらいで振り込まれるらしい。
 予想どおり、すべては第6波など、とっくに終わってからの話になる。

          ◇          ◇

 ともあれ、じたばたしても仕方がない。
 かの有名なSFX職人OwlKittyさんが、こないだのバレンタインデーに、渾身のパロを披露してくださった。

     

 人間は猫さえいれば笑って死んでゆける、そんな真実を教えてくれる名作である。

          ◇          ◇

 ところで、構築中の怨霊物件に、とうとう斎女の孫娘や慎一の孫が、管生本人、いや本妖物を連れて出雲から出張してきそうな流れになっている。
 全世界で数人の方々くらいは「なんだそりゃ」と呆れるだろうし、作者の狸自身も「おいおいおい」と途方にくれているわけだが、まあいいや。なんか楽しいし。


02月12日 土  そしてみんなサルになった

 買い物帰り、スマホ野郎の自転車が脇道から飛び出してきて、激突しそうになった。

 スマホ自転車が老婆を突き殺したり、スマホ歩行中に電車に跳ね飛ばされて全身を強く打って死亡(ご存知の方も多かろうが、ニュースで『全身を強く打って死亡』と表現されたときは、原形をとどめないほどぐっちょんぐっちょんの肉塊と化してしまったのである)したり、巷では大変な事故も起きているのに、未だにこの手のサルが多いのには往生する。

 ちなみに相手は、ビジネスコート姿の青年に化けた若ザルであった。
 こちらは、街中を歩く時は、常時オドオドと周囲に警戒を怠らない(人ならぬ狸であることがばれると人間に鉄砲で撃たれて狸汁にされてしまうからである)ので、とっさに身をかわし、あっちも激突寸前で避けながらブレーキを踏み、横に流れたものの転倒は避けられた。
 結句、お互い腕がぶつかったくらいで済んだのは、あのイキオイを思えば僥倖であった。なにせ横の路地から、フルスピードで飛び出してきましたからね。

 ふだんは温厚な狸も、一瞬、さすがに激昂しそうになったが、あっちが平謝りに謝ってくれたので、お互い怪我もなかったことだし、今後の注意を促すにとどめた。
 根は真面目そうな若ザルだったから、さすがに今後は人間に戻り、街中でのスマホチャリは控えるだろう。
 もしもこっちが狸ではなく暴走車だったりしたら、あっちが全身を強く打って、人肉まみれのチャリと化したわけだからね。

          ◇          ◇

 ロシアのプーちんは、いよいよサル化したようである。
 去年、エストニアとラトビアが共同制作したドキュメンタリー番組『映像詩 不滅のロシア』(邦題だけは穏健なんだよなあ)を観て、ロシアの愛国教育がかなりヤバいことは知っていたので、マジにウクライナ制圧を狙ってくる可能性が高いように思われる。
 中華のプーさんも、サルではないが、なかなかヤバい。ウイグルや香港の現状を見る限り、本気で漢民族の帝国を築こうとしているとしか思えない。
 プーちんとプーさん、どっちの国も、超一流のサイバー攻撃能力を備えているのが気にかかる。

 まあ自由主義陣営は、まだ経済力があるから、たとえウクライナを取られても、最終的にはロシアに勝てるだろう。
 でも、中国は手強いぞ。なんのかんの言っても、あっちには使える金がけっこう残っている。世界中に資本の根を張っているのである。
 バイデンさんもサルではないから、ロシアには高圧的に、中国にはタイマン勝負のイキオイで、せっせと牽制しているのだ。

 さて、我が国のキシダ君、そして痔民党は――。
 まあ、長年、詐欺師をやってるくらいだから、少なくともサルではなかろう。ちゃんと人のはずである。
 しかし、なんぼ詐欺師に騙されても、未だに唯々諾々とおみかんを献上し続ける、一般市民のほうは――。
 すでに四割方、サルだったりしてね。


02月06日 日  この宇宙の片隅で

 【衝突寸前! 早ければ100日後に合併するブラックホールを発見!】

 ……いやあ、大宇宙の彼方では、なんじゃやら狸ごときには想像を絶する事象が、なんかいろいろ生じているらしいのであった。
 太陽系、地球、そして人類――その程度のスケールの事象など、この大宇宙のなかでは、大河の一滴にもあたらないのである。
 もうオミクロン株なんぞ、心配してても仕方がない。

 大阪あたりはとっくに医療崩壊してるのに、イケメン府知事は「このままでは医療崩壊してしまう!」とか叫んでるばかりだし、狸穴界隈でも救急車が右往左往してるのに、狸のブースター接種はまだ予約すらできない。非課税世帯に堕ちた狸穴が、いつ10万円めぐんでもらえるのかもわからない。
 まあ、今さら別に、心配してないんですけどね。
 先手先手でほったらかしにして、でもひたすら「大変だ大変だ」と囃し立てて、いちばん金のかからない『個人の自粛』で第6波を乗り切ろうという、あいかわらずの、永田町おこたみかん詐欺グループ路線が続くだけである。

 しかし、ほんとに、なかよしさんがたっぷり中抜きできる予算だけは、気前よく出すんだよなあ。
 自衛隊の皆さんが、凜々しく東京大規模接種会場の出陣式(?)をやっているニュースを見たが、あそこで実際に働く方々、ほとんど派遣労働者ですからね。
 狸穴のある市役所の職員さんたちも、みんな過労死寸前で働いていらっしゃるし、先月の市民広報には、しっかり新年度大量職員募集の告知が出ていたが、よく読めば、募集しているのは任期1年ポッキリの臨時職員なのであった。

 まあ1年もあれば新型コロナなんて自然に治まるさ――お上の本音は、そんなものである。
 去年も一昨年も、そんなもんじゃなかった経験を踏まえた上で、でもやっぱり、そんな不動の本音で動き続けるのが、今のこの国なのである。
 かくして国内消費は冷え続け、円は国際的に下がり続け、でも何年かすると、またしっかり消費税が上がる。
 それでも心配はいらない。
 永田町のおこたの上と、なかよしさんちのおこたにだけは、自動的におみかんが積み上がり続ける。
 そうして未来永劫、国家自体が破綻することはない。

 ああ、ここではもう、この手のグチはこぼさないつもりだったのに、ついついボヤいてしまった。
 ……まあ、いいか。
 この国や地球の明日は見えなくとも、大宇宙は、しっかり元気に活動してるしな。
 この大宇宙、少なく見積もっても1400億年くらいは続くらしいから、今現在、狸を構成している基本粒子もまた、今後1400億年弱、どこかをうろうろしているはずである。

          ◇          ◇

 脳内でなんかいろいろ遊んでいるうちに、もはやジャンル不明のジュブナイルと化してしまった怨霊物件、それでも第一章が仕上がって、今後の趣向も定まってきたので、そろそろ放流しはじめたいところなのだが――いつ終わるのか、自分でも見当がつかない。
 ……まあ、いいか。
 1400億年以内には終わるだろうしな。


02月01日 火  続・明日に向かって寝てろ

 いや、明日の糧にも不自由しがちな身、寝ている場合ではないのであるが、まあ、ヤケになって他人様に散弾銃ぶっぱなすよりは、母親の亡骸の横にウスラボケっと横たわり餓死してゆくほうが、人道的にも狸道的にも、よほどマシであろうと思われる。

 さて、そういった低レベルな生活を送る人や狸にとって、

     

 とゆーよーな、高邁な哲学的悟性と、

     

 とゆーよーな、遊惰な悟性の間に、果たしてどんだけ違いがあろうか。
 ならば、蒲団の中で丸くなり、

     

 と、このように、ありもしない明日を追いかけていた遠い過去の日々を夢見ながら、就寝中に息絶えてもどうということはないわけであるが、やっぱり、この歳になると、自分の『明日』という残弾がきわめて僅少であるという現実も避けて通れないわけで、

     

 結局、このような非現実女児DVDを全話ぶっとおしで再生したりする、しょーもない狸なのであった。まる、と。

          ◇          ◇

 ところで、ようやく脳内怨霊物件に、アレなナニがでろんでろんと化けて出てきてくれたのだが、もう70枚近いのよなあ。
 もはや、どこまで延びるか見当もつかない。
 でもまあ、こんな時代とズレまくったジュブナイルが遺作なんてのも、狸らしくていいかもしんない。