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08月29日 月 時の過ぎゆくままに |
おお、今日は法外に涼しいではないか――。
などと世間を甘く見ながら、午後からの仕事にありついてちょっと体を使ったら、気温はともかく湿度はあいかわらずバカ高いまんまなので、一度かいてしまった汗は二度と乾かないのであった。
結局、真夏と同じように濡れそぼって帰穴、連日のプチ洗濯が今日も欠かせないのであった。
気象予報士のおねいさんによれば、今後も順調に高湿度が続き、気温もまた30度超えに戻るらしい。
……まあ、いいか。
人間社会にどんな不幸が続こうと、そのうち狸穴界隈にも、心地よい寒風が吹き荒れてくれるだろう。
フヤけた指でアセモを掻きむしるのではなく、ヒビ割れた指先で貨幣状湿疹を掻きむしる、シヤワセな冬が訪れるだろう。
◇ ◇
夏休みのよいこたちのために、怨霊物件の更新を毎朝ちまちま続けてきたが、そろそろよいこたちも学校が始まって鬱病対策とかイジメ対策に忙しくなるだろうし、狸も推敲済みのストックが尽きそうなので、来月からはいつもの狸のペース、週イチ更新くらいに戻ろうと思う。
ひたすらダラダラと続いてきた単調な話も、ここから先は色々と頭のおかしい展開に突入するので、あまりコマギレでは、ますます頭がウニになる恐れもある。
08月22日 月 勝手にメタバース |
狸のちっこい脳味噌で理解できるかしらん、と不安を抱えながら、NHKのBS1で録画しておいた『欲望の資本主義2022夏 特別編 「メタバースの衝撃 デジタル経済のパラドックス」』を再生してみた。
案の定、なんじゃやら先見の明の権化のごときお若い先駆者たちが、近未来の経済界の覇者になろうと額に青筋浮かべてなんかいろいろ天才的なビジネスを展開しようとしている現状は把握できたが、そのメタバースとやらに足を突っこむ金も無ければ余生も残っていない狸としては、「……大変ですね。皆さん、がんばってください。ところで、その邪魔っ気この上ないVRゴーグル抜きでVR空間に突入できる日は、いつになりそうですか」くらいしか、口にする言葉が浮かばなかった。
狸もまるっきりの廃人ではないから、アキバのヨドバシで高精細のVRゴーグルを被ったことくらいはある。
なるほどこれは面白い、と感心はしたが、半世紀以上も立体映像を愛好してきた爺いとして、その世界を現実のごとく認識するのは、到底不可能であった。
テレビのモニターや映画館のスクリーンよりは、仮想世界に没入しやすいのは確かである。
しかし、どのみち幻なのである。
仮に種々の技術革新によって、野田岩や竹葉で天然鰻が食えたり、現実の女児とちっとも違わない美女児と触れあえるメタバースが実現したとしても、その鰻の味と食感を楽しみながら嚥下したり、その美女児を危機から救うために雄々しく死んだりできない限り、どのみち幻なのである。
まあ、メタバースという言葉の定義はまだ未確定らしく、単なるゲームやSNSだって立派なメタバースと言えるらしいのだが、それだと狸が夜ごと逃げ込んでいる峰館市や蔦沼市も、狸にとっては立派なメタバースである。
どのみち幻ではあるが、邪魔っ気この上ないVRゴーグルは不要だし、美少女に触られたり触ったりもできるので、とってもお徳用なのである。
08月15日 月 お盆だものね |
エアコンのない環境では、じっとしているだけで、水もしたたるいい狸になれてしまう今日この頃――。
いや、狸がしたたらせているのは水ではなくすでにお湯だろう、といったツッコミはちょっとこっちに置いといて――。
数年前まで、ケーブルあたりでけっこう流されていた昭和の古典的怪談映画や怪談ドラマは、近頃ほとんど見かけなくなってしまったが、いわゆる実話怪談(まあ大半は実話っぽく仕立てた創作なのだが)は、相変わらず流行しているようだ。
怪談師、などという肩書きで、そっち系の番組やイベントで語りまくっておられるセミプロの方々も、多数いらっしゃる。
狸は昔から古典系も実話系も大好きで、稲川淳二翁などは、最初にテープを発売してから、ずっと贔屓にしている。
で、近頃録画して、刮目した番組を、ふたつばかり。
ウケに走りがちな若手怪談師のイロモノとしては、実に程の良い話が揃っていた、『学級怪』。
そのタイトルから、いったいどんな番組になるだろうと首をひねっていたら、一回目から「なあるほど」と納得してしまった、『ホラー短歌の世界にようこそ』。
日本映画専門チャンネルで、東宝特撮映画を片っ端から4Kリマスター化してくれているが、昭和の怪談映画も、入念にリマスターしてくれまいか。お岩さんの顔面崩壊シーンなど、女優さんたちの入魂の演技や、当時のメイクさんたちの職人芸を、克明に残すためにも。
◇ ◇
なお、狸の自前の長編ホラーも、あっちやこっちで始まっております。
ただし、ホラーっぽいシーンが登場するのは、ずいぶん先になりそうなのですが。
08月08日 月 ぐちぐち |
あいかわらずボヤくばかりで、しょーもない狸なのである。
しかし、そんな夏なのだから仕方がない。
「ぐぬぬぬぬう、ごのぐぞむじあづさは永遠に続くのか」
「おお、なんか今日は涼しいぞ」
「おお、今日も涼し……くはないが、なんとか我慢できるぞ」
「ありゃ、もうぐぞむじあづい日に戻っちまった」
「うわあああ、これからもずっとぐぞむじあぐい日が続くと、気象予報士のおねいさんが笑顔で断言してるぞ」
――そんな按配の夏なのだから仕方がない。
あまつさえ、何十年に一度の大豪雨が、所によっては延々と続きそうなのである。
このままでは「はい、恒例の豪雨災害の季節が、今年もやってまいりました。去年水に浸かった家は今年も水に浸かり、やっと掛け直した橋は今年も流されるでしょう」とか、気象予報士のおねいさんが毎年笑顔で予報する時代も、すぐそこまで迫っている気がする。
◇ ◇
まあ、相変わらずのコロナ騒ぎも鬱陶しいし、世界のあっちこっちでサカリまくる便所虫たちも大いに鬱陶しいわけだが、それらをガン無視するようにセコい縄張り争いに邁進している永田町界隈の便所虫たちはなお鬱陶しいわけで、いっそ全匹、旧統一教会に全財産を寄進し、あちらの御宣託どおりに結婚し、シヤワセな家庭を築いていただきたいと思う。
永田町のダブルベッドで、キシダ君とアソウ君が仲むつまじく絡み合って「あっはん」「そこダメ」とか子作りに励んでいる姿を想像すると、思わず心が温まってしまう国民は、狸ばかりではあるまい。
……温まりすぎて、吐瀉するかもしんない。
ところで、近頃、アセトアミノフェンが品薄だというのは、本当なのだろうか。
痔民党のオエラい方々が「新型コロナなんて、熱冷まし飲んで家で寝てりゃあ大丈夫! 死なない奴は、絶対死なないから大丈夫!」と、口には出さずに態度で示している以上、せめて市販の熱冷まし薬くらいは、きっちり用意していただきたいものである。
◇ ◇
打鍵中の怨霊物件、区切りのついた部分をカクヨムあたりに放流しようとコマギレにしてみたが、どうもピンとこない。
いっそ新聞連載小説のように、どんな大長編も機械的にミンチにして毎日にゅるにゅる押し出してゆく――そんな形で放流してみようか。
ちなみに手元の朝日新聞を見てみたら、1行18文字で50行、そんな分量で、毎日きっちり続いている。区切れそうにない文意の段落でも、強引に途中改行して、小分けしてしまうようだ。書籍化のときはどうせ改稿するのだからと、作者さんも割り切っているのだろう。
それでいいのかもしれない。
純アマチュアの狸だって、最終形は、別の場所にまとめて残す手がある。
08月01日 月 蒸しウニ |
最低時給が、過去最大の上げ幅になるらしい。
ぬわんと驚きの30円アップ! しかも早々と10月には適用!!
これで時給930円だった現場は、960円に爆上がり!
950円だった現場も、たぶん980〜1000円くらいに爆上がり!
1000円だった現場は、たぶん半分くらいが1000円をキープ!
1100円だった現場は、ほとんど1100円をキープ!
1200円だった現場は、もれなく1200円をキープ!
ああ、よかったよかった。
底辺層の消費意欲を、この夏の温気なみに沸騰させる、大英断と言っても過言ではないだろう。
ことほどさように、ゆげぐにのおエラいさんたちの脳味噌は、蒸しウニのごとくHOTで美味そうな夏を迎えている。