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09月29日 木  昔は良かったなあ

 だからそーゆーこと言ってるとますます爺い扱いされるだけだよ、とは自戒しつつ、やっぱり昔は良かったなあ、としみじみ思ってしまうのは、ケーブルで舟木一夫さんが松原智恵子さんと共演する『夕笛』だの『残雪』だの、昭和40年代前半の悲恋映画を立て続けに観ているからである。
 それ以前、和泉雅子さんと共演した映画も、めったにハッピーエンドにならなかった舟木映画ではあるが、『絶唱』でヒロイン死亡エンドを迎えてからは、それはもうエラい勢いでバッドエンド路線に突入し、『残雪』の心中はまだマシなほうで、『夕笛』に至っては、愛し合う二人が一度も結ばれないまま様々の試練を経て、とうとう結ばれるという直前で舟木さん病死の松原さん殉死、そんなアクロバティックな悲劇に終わってしまう。

 じゃあ、どこがそんなに「昔は良かった」のか――。
 ズバリ、松原智恵子さんの死にっぷり、いや、死に至るまでの、悲劇のヒロイン姿。
 現在も美老婆として活躍する松原さんではあるが、当時の人間離れした悲劇のヒロインっぷりは、吉永小百合さんの比ではなかった。
 当時のサユリストは「吉永小百合はウンコなんかしない」と信じていたそうだが、松原智恵子さんの場合、排泄以前に、飲食などという人間くさい行為はいっさい行わず、カスミを吸って生きていた感じなのである。
 ぶっちゃけ、全裸になっても乳首はなく、下半身もマネキン人形のようにツルンとしているだけなのではないか――そんな感じだったのである。

 いませんよね、ここウン十年、そのジャンルに属する若い女性は。女優さんにもモデルさんにもタレントさんにも。
 少なくとも狸の記憶では、オイルショックあたりで絶滅している。

          ◇          ◇

 ところで、長らく中断していた怨霊物件の更新が、週末に再開します。
 全世界に2〜3人しか生存していないと思われる読者の方々、乞う御期待!


09月22日 木  雑想

 世の中への不満や不安は俺が全部引き受けてやる、と言わんばかりに、来週まで中断を延長しておいたOS自動アップデートが、なぜか、勝手に再開していたらしい。
 粗忽な狸自身が何か設定を間違えたのか、とも思ったが、やっぱりおかしい。

 昨夜、寝る前にシャットダウンしたときのことである。
 アップデートにつきものの「更新してシャットダウン」は表示されず、いつもどおりの単なる「シャットダウン」をクリックしたら、いきなりアップデートが始まり、例によって、いつまでたっても終わらなかったのである。
 まあOSの気が済むまでやらせておいて、自分は寝てしまえばすむことなのだが、自分が確かに止めたことを、勝手にやられては気分が悪い。
 近頃のウインドウズは、反抗期を迎えたのだろうか。

          ◇          ◇

 気にするまい気にするまいとがんばっても、近頃のプーちんの噂は、いつのまにか耳に入ってくる。
 もはや前世紀におけるヒトラーなみの、今世紀における輝かしいヒールとして、名声が確立したようだ。

 プーちんが、末長くこの名誉を保つためには、今のうちに自殺するのが一番と思われる。
 誰かに暗殺される、という手もあるが、あれはしばしば、暗殺した側に名声が移りがちだ。
 もっとも避けるべきは、うっかり長生きして自然死を待つことである。それでは「そういや昔、そんなウスラバカがいたなあ」で終わってしまう。
 あのヒトラーだって、好き勝手にあっちこっち大悲劇をまき散らした末、自分もかろうじて悲劇的に自死したからこそ、未だに名ヒールとして、もてはやされているのだ。
 うん、その線で行こう、無敵のプーちん。
 早めに自分で自分をシマツすれば、21世紀の歴史に、末長く、燦然と輝き続けること必定である。

 マジに核兵器を使って歴史に名を残す、という手も、確かにある。
 しかしそれだと、「ただのアーパー」としか歴史書に記されまい。


09月15日 木  雑想

 例によってパソコンがまともに動かなくなり、案の定、OS自動アップデート用の大量のデータがごんごんとダウンロードされつつあったので、例によって自動アップデート自体を中断させたのだが、例によって陰のダウンロードはなかなか止まらず、狸穴の非力なネット環境を、絞め殺すイキオイで圧迫し続けている。
 あきらめて次のWINDOWSを導入するまで、こんな難渋が続くのだろう。
 そして、それが永遠に繰り返されるのだろう。

          ◇          ◇

 何年も前から更新されていないと思われたホームページ『消えた山形 〜黄昏の風景』が、ちゃんと別のところに引っ越して、今も更新されているのを見つけた。古いアドレスのページもまんま残っているので、すっかり勘違いしていた。
 県内最後のデパート『大沼』の、閉店騒動に関わる地元の状況を見ていると、有象無象の全国的ファンドとやらが経営に絡んできたら最後、地方色だの数十年来の伝統だのは一顧だにされず、最後の汁を一滴残らず吸い上げてから「はい、さようなら」、そんな現実に愕然としてしまう。
 いわゆる焼き畑商法で巨大化した大企業なんぞを見ていると、今の日本は、まさに痔民党とそのお仲間たちに、最後の一滴まで絞り上げられつつあるわけである。

          ◇          ◇

 などと打っている間にも、愛用のエディターとATOKがフリーズし、回復に数分かかった。
 そりゃ、どっちもWINDOWS7の頃のバージョンを、WINDOWS10で使ってるんだもんなあ。
 でも、狸から「はい、さようなら」とは言えないのよなあ。
 狸穴のフトコロは、もはや焦土なのである。


09月08日 木  雑想

 ようやく気温が下がったと思うのに、じめじめした湿気だけは小揺るぎもせず、ちょっと働けば結局はズブドロになり、しまいにゃ喉が痛み出したのでいよいよ新型コロナかと思ったら、どうやら、ただの扁桃腺炎のようだ。

 このところ体調が優れず、気分も重い。
 体調は自身の老化のせいもあり仕方がないが、気分は不穏な社会動向に多く引きずられているので、いっそ種々のメディアで報道される情報を、一切合切遮断しようかと思う。
 キシダ君のもっともらしい戯れ言などいくら聞いても仕方がないし、プーちんがいつまで戯れ言を垂れ流し続けようと便所虫なのだから矯正しようがないし、どこぞの幼稚園の無責任な老園長を泣きながら挽肉に変えてやりたいと思っても、どうせ過失致死罪で在宅起訴されて執行猶予付判決で終わるのは目に見えている。

          ◇          ◇

 おや、エリザベス2世がそろそろ危ないか、と心配していたら、今し方、訃報があった。もう9日の未明である。
 ネットになんぞ繋がっているかぎり、やはりメディアの情報が強制的に目に入ってくる。
 キシダ君もヤバイ君の国葬なんぞほっぽり出して、すぐ英国に飛んだほうがいい。で、帰りに総理専用機を乗っ取り、プーちんの潜伏拠点にカミカゼ特攻したりすると、もっといい。
 うん、それがいいぞキシダ君。
 などという冗談は、ちょっとこっちに置いといて――。
 エリザベス女王陛下、長い激動の人生、ほんとうにご苦労様でした。
 でも、息子の嫁には、もうちょっと優しくしてあげてもよかったんじゃないかなあ。

          ◇          ◇

 いよいよ1ドル360円の時代に戻れそうなあんばいである。
 あの懐かしい、昭和レトロな高度成長期に戻れるのである。
 一般の労働者は納豆と豆腐とメザシを食ってせっせと過重労働に勤しみ、運良く60歳まで生き延びても、定年後はせいぜい数年もたずに死んでゆく――そんな生きがいに満ちた時代に戻れるのである。
 でもまあ、自分の子や孫には、まちがいなく明るい未来が待っていると信じて死ねれば、1ドル360円だって、海外旅行なんぞ夢のまた夢だって、シヤワセな人生と言ってよかろう。
 めざせ1ドル360円!!
 でも、その前に、スマホなんぞはドブに捨てて、固定電話も数軒に一台に減らして、テレビは白黒に戻しとかないとなあ。


09月01日 木  進化

 夜中に見た天気予報の内容が翌朝にはコロリと変わっており、その変わった予報さえ昼にはまるっきりハズレてしまったりするわけだが、それでも確かに予報技術が進化していると思うのは、それぞれの予報時に「でも今日はハズレる可能性が高いです」と、気象予報士のおねさんがニコニコ断言してくれるところである。
 つまり、予報どおりにちゃんとハズレているわけで、一昔前の予報だと、それすら当たるも八卦当たらぬも八卦であった。
 これこのように、先端科学の世界は、限りなく進化し続けているのである。

 あ、あと、どんな天気であるにしろ「とにかくムシムシする」という点も、100%当たっていた。
 そこいらに関しては、日本列島周辺のぬるま湯のような大気をシバキ倒して縛り上げ、干魃に苦しむ地域に担ぎこんで力いっぱい叩きつけてやれるくらい、先端科学にも体を鍛えていただきたいものである。

          ◇          ◇
 BS1の海外ドキュメンタリーで、リトアニアのメディアの方々が血眼になってロシア側のプロパガンダやフェイクニュースを排除している姿に、胸が痛んだ。
 なにせすぐ隣に便所虫の巣窟が控えているため、うっかりするとネットのみならずテレビや印刷媒体まで、リトアニアが認識する世界動向と便所虫が垂れ流す便所虫用の世界動向が二本立てになり、さながらパラレルワールドの様相を呈してしまうらしい。
 そうしたフェイクをかなりのところまで自動で判別できるのも、先端科学の進化に他ならないわけだが、便所虫のほうでも便所虫なりの進化を遂げているので始末に困る。

 進化するべきなのは、AIより愛だ。
 念のため、シャレではありません。