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10月30日 日  黙祷

 韓国の路地での大量圧死事故、あるニュースでは、200キロの巨漢の下敷きになるようなもの、と表現していた。
 想像するだに恐ろしい。
 狸が最も迎えたくないタイプの最期かもしれない。
 不特定多数による人的要因が幾重にも重なってしまった末の事故、という点でも、やはり個狸的に最も迎えたくないタイプの最期である。
 どこかの便所虫が飛ばしたミサイルで木っ端微塵になるほうが、まだいい。「ああ、あのウスラバカが相手じゃ仕方がない。せいぜい長生きしなさいね便所虫」とか、なんぼか涅槃に近づける気がする。

          ◇          ◇

 こないだ、股間の粉瘤種を始末してもらった。
 夏に表面の皮膚がマタズレのようにとがめて、ずいぶん苦労した、あのキ●タ●袋のオデキである。
 僅かとはいえ切ったり縫ったりするから、1週間ほど入浴できないと聞いていたので、発汗の少ない季節を待っていたのである。
 単純に内部の粉瘤や粉瘤袋を引っ張り出す(?)だけの簡単な手術なのだが、局部麻酔を施したり、部分が部分だけに剃毛したりもするので、施術時間は30分ちょい、オゼゼも処方薬コミで1万円近くかかった。
 その程度の出費でも、狸には結構な痛手なのであるが、突然圧死してしまった150人もの若者の苦痛を思えば、なにほどのこともない。

          ◇          ◇

 しかしロシアの生っ白い便所虫は、まだまだ周囲に糞便を撒き散らかすつもりらしい。
 すっかりお山の大将になってしまった中華のプーさんが、同じ轍を踏まないよう祈るばかりだ。


10月22日 土  ええじゃないか

 いやね、もうね、別に、いいかげんでいい気がするのね。
 死ぬまでうじうじぐだぐだ生きてていい気がするのね、老いも若きも。

 いやいや俺は愛する祖国や愛する家族のためにそして自分の信念のために全力で生きるんだ、とゆーよーなシヤワセな方には、別にそうやってシヤワセに生きててもらえばいいんだけれども、そーゆータイプの人って、平気で他人を踏みつけにしたりするじゃないですか。まあ法に触れなきゃいいや、みたいな範囲ならマジに平気で他人を踏みつけにするし、人によっては違法行為でもバレなきゃいいいや、みたいなイキオイで、愛する祖国や愛する家族のためにそして自分の信念のために全力で他人を踏みつけにするじゃないですか。

 まあ、狸だってそれなりにこの国が好きだし、家族はいないが多少の身内は残っているし、愛着のある知己も皆無ではない。
 でもまあ正直、老い先短い自分に鞭打ってそれらのために尽力するのはもはやしんどくて不可能だし、まして自分の信念のために他人や他国を踏みつけにするなど、想像するだにかったるい。

 と、ゆーわけで、狸はもう、がんばりません。
 がんばらない証拠に、今日には更新する予定だった怨霊物件も、明日か明後日の更新になるでしょう。
 そんな自分に対する言い訳だけのために、こんなごたくを並べている自分も相当にアレだなあ、とは思うのだが、まあ、そこはそれ、狸のことゆえ御勘弁。

          ◇          ◇

 令和版アニメ『うる星やつら』は、二週目にして早くも冒頭から作画崩壊かとハラハラしたが、数分もすると立派に持ち直した。
 まあ、毎週放送する商業アニメのこと、パーツによっては手抜きが混じるのも仕方がないし、これくらいなら、まだ上出来の部類だろう。
 思えば崩壊しかけたのは、主に諸星あたるやモブキャラであった。
 なるほど、その気持ちはよくわかる。
 しかし主要な女性キャラだけは、最後まで死守していただきたいものである。


10月15日 土  温故知新

 令和版アニメ『うる星やつら』、ネット界隈ではおおむね絶賛or好評のようだ。狸としても絶賛寄りの好評、つまり大満足であった。
 基本、生活感がちゃんと昭和なのも正解である。そもそもスマホなんぞ持ちこんだら、原作の大半が脚色不能になる。

     

 なにはともあれ、ラムちゃんがかわいい。しのぶもかわいい。今後登場する多数の女性キャラも、このぶんなら皆かわいかろう。
 くれぐれも、最後まで、このクオリティーとセンスを保ってほしいものである。

          ◇          ◇

 で、そんな力いっぱいナンパな話題の後で、いささかナニな気もするのだが、昭和と言えば、やはりこの方が狸には欠かせない。
 昭和22年に生まれ、フォーク時代からニューミュージック時代そしてJPOP時代に至るまで、営々と『知る人ぞ知るミュージシャン』であり続けたが、いわゆる『メジャー』な方ではなかった。
 下の映像は、昭和も遠くなった平成23年、2011年の夏、東日本大震災がらみのイベントである。

     

 若い頃から、一見なんだかみすぼらしい方だったし、老いてもやっぱりみすぼらしい方だった。しかし夢を叫ぶボルテージは、70歳で亡くなるまで、まったく衰えていなかった。
 心から、狸もあやかりたいと思う。


10月08日 土  黙祷

 松戸で行方不明になった六才の女の子が、江戸川で溺れた可能性は前々から言われていたが、先日、発見された場所の映像をニュースで見て、しばらく呆然としてしまった。
 まさに狸の徘徊コースであった。
 無論、毎日のように通るわけではないが、気候のいい時期なら週に一回、猛暑や厳寒時でも月に二回は通りかかる。
 自分で見つけてあげたかった気がする一方、もし見つけてしまったら、精神的に耐えられない気もする。
 自分の創作物では、まさに死屍累々の有り様を書いている途中なのだが、実物は別だ。老いた身内の死体だって、けっこう精神的にキツい。子供、とくに女児だったりしたら、自分がどう反応するか想像できない。

 江戸川と旧江戸川が分岐した直後の、旧江戸川にかかる水門橋付近に献花台が設けてあると聞いて、本日、お参りに行った。
 花やお供えがぎっしり並んだテント内に、持参したチョコレートを供え、光明真言を唱えさせていただいた。
 光明真言は、当然ながら密教系の真言だが、曹洞宗の僧侶も多く唱える。狸も中学生の頃には覚えていた。
 お供えしたのは、狸の懐具合相応、アンパンマンのペロペロチョコレートである。でも六才の女の子なんだから、妙な高級品よりは、こっちのほうが喜ぶよね。

 実のところ、現在の狸は、いわゆる輪廻や死後の世界を信じていない。
 無宗教になったわけではない。お釈迦様や道元禅師が残した言葉を、狸なりに考察した上での結論である。
 といって、いわゆる霊魂の存在は、一概に否定できない。
 あくまで現世に属するものとしてなら、あるのかもしれない。
 地獄も極楽も、仏もまた爾り。

     


10月01日 土  暑涼お見舞い申し上げます

 昼間は真夏で夜は秋な日々、皆様方におかれましては、いかがおすごしのことでございましょうか。
 狸は変になってます。

          ◇          ◇

 さて、某所で更新を再開した怨霊物件であるが、脳内エンディングで流れる脳内テーマ曲が、近頃、また変わっている。
 狸の脳内以外では、もーまったくどうでもいい話であろうが、まあ狸にとっては、狸のちっこい脳味噌で認識できる範囲の事物が狸にとっての全宇宙に他ならないわけで、それもまた全宇宙規模の大いなる変化なのである。

     

          ◇          ◇

 コロリと話は変わって、『うる星やつら』の再アニメ化が、狸のような爺い世代の間でも話題になっているのだが、大昔、ラムちゃんのフィギュアをせっせと着色したり、原作単行本を全巻揃えるのはもとよりアニメ関連本から数多のCDまで買い漁り、しまいにゃウン10万のLDボックスを買いこんだりしていた狸としては、いささかの不安を抱いている。
 あの世界観は、一見なんでもありの破天荒なスラップスティック・ギャグに見えて、実は昭和の生活感に密着した、盤石のシチュエーション・コメディでもある。そこいらの部分を、令和のお若いスタッフが、どうアレンジしてくるか。

 ……などと言いつつ、ラムちゃんさえかわいきゃ、たいがいのアラは許せそうな気もする、今日この頃の狸です。