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09月03日 水  もうだめぽ

 今月に入ったとたん、「まだまだ往生せんぞ!」などと怒声を発しながら、猛り狂った凶夏が狸穴に押し入り、真っ赤に灼熱したバールのようなものを振り回してありとあらゆる調度を粉砕し、狸自身をもタコ殴りにしていった。
 実に、丸三日に渡る凶行であった。

          ◇          ◇

 と、ゆーよーな話を信じてもらえるかどうかは、ちょっとこっちに置いといて――。

 近頃、ラジオを聞いたりネットを眺めたりしていると、「まだまだ猛暑が続きますが、朝夕の風はさすがに涼しく、夜半は虫の声も聞こえるようになりました」などとゆー文言に、たびたび接するようになった。
 おそらく同じ日本でも、並行世界の日本の、シベリア県あたりにお住まいの方々の言葉なのだろう。

 狸穴近辺は、けっこう広い庭の家も多く、例年なら、確かに八月の末には虫の声を聞くようになる。
 しかし今年に限っては、ただの一度も聞いたことがない。
 フカシ抜きで、マジに、ただの一度も虫が鳴かないのである。

          ◇          ◇

 狸は、もうダメなようです。
 真っ赤に灼熱したバールのようなもので丸三日に渡り打擲されたため、出血多量で、もう意識がありません。
 先立つ不孝をお許し下さい。

 意識がないとゆーわりに、このような駄文を打ち続けているのは、実は出血多量ではなく、発汗多量にすぎないのかもしれません。
 どのみち、こうした駄文以外に打ちようがないので、某所の週末更新は、たぶん1シーンぽっきりになります。